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中途採用と新卒採用の課題
Q.支援開始前、中途採用と新卒採用では、それぞれどのような課題がありましたか?
株式会社オペレーションファクトリーは、イタリアン、フレンチ、日本料理、寿司、中華など、多様な業態のレストランを約50店舗展開しています。新規出店を継続するなかで、店舗運営を担う人材を安定して確保することが、事業成長に直結する課題となっていました。
中途採用では、応募数そのものが少なく、応募があっても店長・料理長などの店舗責任者候補となる人物層からの応募が十分に集まっていませんでした。即戦力となる経験者に加え、入社後2〜3年で責任者を目指せる20代から30代の若手・中堅人材を継続的に採用する必要がありました。店舗を任せられる人材が不足すれば、新規出店を進めにくくなるだけでなく、既存店舗で働く社員の負担も大きくなります。
新卒採用では、以前は年間約20名を採用できていたものの、支援前には年間6〜7名程度まで減少していました。コロナ禍で新卒採用を一時中止していたホテル業界が採用活動を再開したことで、調理系学生をめぐる採用競争が激しくなり、飲食業界では従来の方法だけで学生を採用することが難しくなっていました。学生との接点をつくり直し、会社の特徴や入社後のキャリアを具体的に伝える採用活動への見直しが必要でした。
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中途採用の取り組み
Q.中途採用では、応募者の属性や採用できる人材層を変えるために、どのような取り組みを行いましたか?
最初に、約50店舗の出店計画と各店舗の人員状況を踏まえ、採用対象を整理しました。店長・料理長として早期に活躍できる即戦力層だけでなく、飲食業界での経験を生かし、入社後2〜3年で責任者を目指せる20代から30代の若手・中堅人材までを採用対象として設定しました。役職名だけで募集するのではなく、経験年数、得意な業態、今後目指したいキャリアまで具体化し、媒体ごとに狙う人物層を分けています。
同社は、店舗ごとに料理、メニュー、空間、席数、運営方法が異なります。そこで、単に「裁量がある」と表現するのではなく、経験者が自分の得意分野を生かしてメニューや店舗運営に関われること、複数業態で経験を積めること、責任者へのキャリアを描けることを、実際の店舗や仕事内容と結びつけて求人原稿へ反映しました。写真も料理や内装を並べるだけではなく、応募者が配属後の仕事を想像できるよう、募集職種と店舗の特徴が伝わる組み合わせに見直しています。
飲食業界の専門求人媒体では、競合求人の掲載内容や媒体内での見え方を確認し、職種名、冒頭の訴求、仕事内容、キャリアの順序を再設計しました。20代から30代の経験者へ対象を絞ったスカウト文面を作成し、送信後の反応を見ながら訴求内容と対象条件を調整しています。
応募後は、候補者を評価するだけの面接から、事業内容、店舗ごとの違い、仕事の面白さ、入社後のキャリアまで伝える対話型の選考へ変更しました。現在は一次面接も代行し、候補者の経験と希望を確認すると同時に、面接で得られた反応や辞退理由を求人原稿、スカウト、選考方法の改善へ戻しています。募集から面接までを一つの流れとして運用し、毎月の定例ミーティングで応募数、選考状況、採用結果を確認しながら改善を続けています。
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中途採用の成果
Q.取り組み後、中途採用ではどのような成果が出ましたか?
2024年度には、店長・料理長などの店舗責任者候補となる人材や、将来の責任者を目指せる20代から30代の若手・中堅人材を約30名採用しました。翌2025年度も年間約30名を採用し、2年連続で同水準の中途採用を実現しています。
広告費とコンサルティング費を含む採用単価は、初年度が約15万円、2年目が約20万円でした。応募獲得だけでなく、求人原稿、スカウト、一次面接、選考改善までを一貫して運用しながら、店舗責任者候補となる人材を年間約30名の規模で継続採用できる状態をつくっています。
新規出店を継続する同社にとって、店舗を任せられる人材を毎年確保できることは、既存店舗の運営を安定させると同時に、次の出店計画を進めるための人材基盤にもなっています。
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新卒採用の取り組み
Q.新卒採用では、学生との接点づくりと選考をどのように見直しましたか?
新卒採用では、料理や飲食の仕事への意欲、仕事に向き合う姿勢、将来的に責任あるポジションを担える可能性を軸に、求める学生像を整理しました。そのうえで、ナビサイトの掲載内容を、会社情報を並べる構成から、店舗ごとの特徴、仕事の面白さ、入社後に身につく経験、責任者までのキャリアが伝わる構成へ変更しました。
ウェブ説明会についても、採用担当者がそのまま読み上げる資料ではなく、学生が同社と他社の違いを理解し、自分が働く姿を想像できる採用資料として一から設計しました。説明の順序、店舗や料理の見せ方、社員の働き方、入社後の育成とキャリアまで整理し、採用担当者と一緒に説明内容と資料を作り込んでいます。
学校訪問では、独自に保有する学校リストから、調理・製菓・外食分野を学び、同社が求める学生が多い学校を選定しました。東京・大阪の調理系専門学校を中心に約20校へアポイントを取り、学校の先生が学生へ紹介しやすいよう、同社の業態、仕事内容、育成方針、キャリアをまとめた説明資料を用意して訪問しています。初期の訪問にはアーキコムの担当も同行し、先生が関心を持つ説明の仕方や、訪問後も継続して情報交換できる関係のつくり方を採用担当者と共有しました。
学校内の企業説明会では、ブースの装飾、当日の役割分担、学生への説明、次の選考への案内までを設計しました。説明会で得られた学生の反応や質問を、その後のナビサイト、ウェブ説明会、学校向け資料の改善へ反映しています。
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新卒採用の成果と今後
Q.取り組みの結果、どのような成果が生まれ、学校との関係を今後どう生かしていきますか?
支援前には年間6〜7名程度まで減少していた新卒採用は、2025年入社で約15〜16名となり、年間採用目標を上回りました。ある学校内の企業説明会では、約45〜50名の学生がオペレーションファクトリーのブースを訪れ、そのうち約5〜6名が入社につながっています。
専門学校との関係づくりは、単年度の説明会参加で終わる施策ではありません。先生に同社の仕事内容や育成方針を理解してもらい、学生に合った就職先として継続的に紹介していただける関係をつくることで、翌年以降の紹介数と採用数の増加につながります。実際に、ある調理専門学校からの採用は、取り組み当初の3名から、2027年4月入社予定では6名となり、同じ学校からの採用人数が倍になっています。
今後も、採用年度が終わるたびに関係を途切れさせるのではなく、先生への採用結果の共有、次年度の募集情報の提供、学校訪問、説明会を継続します。一度築いた学校との接点を毎年積み重ね、学生の紹介と採用を安定して増やせる基盤として育てていきます。中途採用とあわせて、新規出店と店舗運営を支える人材を継続的に確保できる体制づくりを進めています。

